藤井製瓦工業がドローン屋根点検で被災地支援
屋根工事業の藤井製瓦工業㈱(福山市御幸町下岩成1097、藤井孝浩社長、℡084・955・0108)はこのほど、被災地支援サービス「三方よしの屋根点検」を始めた。点検費用の全額が自然災害の被災地に寄付される。点検にはドローンを使う。
東京都東村山市の屋根業者が立ち上げたプロジェクト。6月24日現在、全国17社の業者が参加している。構想段階から趣旨に賛同していた同社は、同プロジェクト2番目の登録会社。中国地方の参加企業は同社が初となる。
利用者は、ECサイト(https://yanetenken.base.shop/)から一律5千円で申し込める。販売手数料を差し引いた全額が、日本赤十字社を通じて自然災害で甚大な被害を受けた地域へ寄付される。業者に利益は出ないが、地域とのつながりを作れることがメリット。
建物の屋根は日常では目視できないため、悪質な訪問販売が後を絶たない。無料点検をうたって屋根に上がり、不要な工事をして高額費用を請求するケースも起きている。新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増えたことで、悪質業者の訪問販売も増加する可能性がある。
同サービスは、地域の人々を詐欺から守る役目も果たす。同社は1897年の創業以来、備後エリアの住宅や公共建築、社寺仏閣の屋根工事を手掛け、さらに年間500件以上の屋根点検・調査をしている。利用者側は地元での信頼や実績を積み重ねてきた専門業者とつながりを持っておくことで、万が一不審な訪問販売などが来てもすぐに相談できる。
調査にはドローンを使うので、人が屋根に上がる必要はない。依頼者は空中撮影された写真を見ながら、屋根の状況について説明を受けられる。
対応エリアは福山市、府中市、尾道市、神石高原町、笠岡市、井原市など。自宅だけでなく、離れて暮らす両親や祖父母などへのギフトとしても活用できる。
同社は2018年からドローン点検を導入。これまでに約140軒の調査実績がある。飛行に当たり航空局の許可も取得しており、(一社)瀬戸内ドローン推進協議会とも連携してドローンに関する知識を日々深めている。
藤井社長は「ドローン点検は屋根を360度撮影してお客さまに見せられるので、安心を提供できる。また屋根に乗らずに済むため、職人の安全も確保できる。ゲリラ豪雨や台風の季節に備え、気軽にこのサービスを利用してほしい」と話す。
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